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んで結局おれ、知宏、雄太の3人で部室に向かっています。
なんだけど……
「ねえ、何で外に出んの?いま向かってるのって何部だっけ?」
「軽音部ですよ、靴に履き替えた理由はすぐにわかりますよ」
とかいいながら体育館横の狭い物置に到着した。
「まさか………?」
「多分そのまさかだと思うぜ」
ガッハハと笑う雄太。
「さあ、じゃあ入りますか?」
そう言って、知宏は扉を横にスライドさせる。
中には、おれの想像を越えた世界が広がっていた。
大きく、そのままライブができるんじゃないかと思うほどのアンプ。
奥に設置されたドラム。
ホコリまみれで、汚いと思っていた床と壁も、きれいにされていた。
壁には、かなりの数のポスター。
「すごい………」
「だよな、おれも初めて来た時はビックリしたよ」
「それじゃ弾いてみますか?」
知宏の手には、レスポールが握られていた。
「えっおれ弾けるなんて言ったっけ?」
「その左手の中指、ギター弾く以外にそんなに傷つかないでしょう」
おれの中指は、弦を押さえるためにぼろぼろなってしまっている。
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