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安定し、落ち着いたドラム、随所にシンバルとローリングを入れているので、いつまでも飽きの来ない音。
しばらく、弾いていたおれは2人にアイコンタクトで語りかける。
2人は理解したのか、力強く頷いた。
ギターの曲調を変え、この曲の終わりを知らせる。
3人の音が次第にゆっくりになり、そして。
「「「せーの!!」」」
一斉に今までで一番大きい音を出す。
最後に雄太が曲を終わらせた。
自然と3人で笑い合う、すると外から大きい歓声が聞こえて来た。
何事かと思い外を見ると、軽音部の部室より下がったところで練習をしている野球部がみんなこちらを向き、拍手をしてくれていた。
また頬が緩むのを感じた。
今までは家で1人で弾いていただけだったので、人と合わせたことも、他の人から拍手をもらったこともなかった。
「さて淳平、改めて聞きますね、軽音部に入ってくれますか?」
おれは迷うことなく答えた。
「もちろん!」
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