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教室の中は、すでにみんな打ち解けているのか、ざわついていた。
「えっと…」
「は~い、みんな静かに~」
鈴原先生がみんなのことを静めてくれた、ありがたい。
「えぇ…内村淳平(ジュンペイ)です、わけあって4月は学校に来れなかったんですが、これからはちゃんと来るんで仲良くしてください」
言えた、とりあえず言えたよ!
おれもやればできるんだな~
とか思っていると。
「はい!質問!」
そう言って立ち上がったのは、さっきのツンツン野郎だった。
質問を受けていいのかわからなかったおれは、鈴原先生に視線を向ける。
「内村君、大丈夫?」
「あっ大丈夫です」
「そう、じゃあ古賀君どうぞ」
「はい!古賀太一です、えっと趣味はなんですか?」
趣味……?
いやいや、確かに質問としては立派なのだが、ほかに聞くことねぇのかよ!
なんか拍子抜けしたおれは、考えるふりをする。
質問してきた古賀は長身、美形……
おれの敵だ……
おれがチビで童顔ってこともあるんだろうけど……
「特に無いです」
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