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お見合いは過熱していく
毎日毎日、家の繋がりでハイエナの様な男達!
自分こそが私の運命の人だと自分自慢、もう飽きた
年下も同じ年も年上も、賢さ自慢の奴はIQテストで私より下の奴ばかり
強さや運動神経自慢の奴は合気道道場で私に倒される
口ほどにも無い奴らに時間を割かれ遊ぶ時間が減った
もううんざり!
「美弥様、次の……」
「もう嫌! 毎日毎日何処から湧いて出て来るのよ! 婚約者候補どもは! 学校にだって行ってるし、運命の人くらい自分で見つけるわよ! 自慢話なんて聴きたく無い! もう嫌ーー!」
癇癪ぐらいおこすわよ!
ワンパターンな男達は、全員私を不快にさせるだけ
誰も私が好きなんじゃ無い、欲しいのは財力と後ろ楯
それが全部透けて見える
「美弥様、次は婚約者候補との面談ではありません」
「じゃあ何」
「美貴様と正弥様が時間が出来たので会いたいと」
「元凶が会いたい? 良いわ、たっぷり文句言ってやる!」
忙しい両親が揃って会えるなんて数年に1回の割合だ
この状況でも2人に会えるのは少し嬉しい
それ以上に怒りもあるけど!
クローゼットの中を歩き、誕生日に両親から贈られてきたプレゼントを出す
お母様が送ってきたワンピース
お父様が送ってきた靴
誕生日プレゼントは開けて確認した後、会える時にしか身に付ける事は無い
2人のプレゼントを同時に付ける事も数年に1回だけ
会えない時に身に付けると思い出しては寂しくなる
だから着ない、履かない、身に付けない
ワンピースに袖を通すと身体のサイズはぴったり
靴も合ったサイズである事を確認した
少しだけ気分が弾む
「で、2人は何処で待ってるの?」
時間が無い2人は家に帰って来ることも無い
会う時も何処かのホテルのレストランで毎回違う
「ウィズムホテルのレストランです、車の用意もしておりますのでお急ぎ下さい」
「そんなに時間無いの?」
「はい、会えるのは数時間だけだそうです」
広い家がこんな時は憎い、走って玄関行くと
横付けしているベンツに乗り込んだ
エンジンが掛かる時間さえもどかしい
なんて文句を言おうか?
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