一章

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一人の少女が窓を開け外を眺める。 ほぉっと彼女の吐く息は白いが、雪が降っている為よくわからない。寒さの為か彼女の白い肌が紅潮していく。 と、そんな静かな空間に足音が近付いたかと思うと部屋のドアが開いた。 「ネージュ!ちゃんと寝てなきゃ駄目じゃない。風邪ひくわよ?」 「ごめんなさい。…けれどとっても綺麗な雪じゃない?」 少女――ネージュは目を輝かせながら、部屋に入ってきた女性に言う。 「貴女は本当に雪が好きねぇ…」 呆れたように苦笑して一緒に外を覗き込む。 「綺麗でしょ?」 「んー…私にはわからないなぁ」
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