Confession

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カウンター席でママが煎れてくれたコーヒーを啜りながら食後の一服を吹かしてる… 「…有天…あんた… あんな清楚な子がグゥで殴るなんて… どんだけ失礼な事したのよ?」 英雄ママがカウンターから身をのりだし俺の耳元でコソコソと尋ねた… 「…俺…まだ…何も…」 ホールのテーブル席の彼女にチラリと視線を移した… 「…何もしないのにいきなり殴られるわけないでしょ?」 「それは…」 「ごちそうさまでした…」 空になった食器を運んできた彼女… 「お粗末様…お口に合ったかしら?」 「ハイ、とっても!」 テーブル席からママに向かって満面の笑顔でピースサインを送るちびっこ… 「そう? ヨカッタ… カワイイわね!」 「ありがとうございます。」 バンザイをして彼女に抱っこをせがむちびっこをピョイと抱き上げる彼女… 羨ましいぞ…ちびっこ… 「あの… お願いがあるんですけど…」 「なぁに…?」 「ここで私を雇ってくれませんか?」 「ウチの店で…?」 「ママ…パートの女の子探してたじゃん?」 「えぇ…まぁ…」 「じゃ、丁度いいじゃん?」 「そうね… あなた…えっと…名前は?」 「ちやみ…です…」 ちやみちゃんかぁ… カワイイ名前だな… 「ちやみちゃん、年は?」 「19です…」 「そう…ウチの店、自給そんなに良くないけど…」 「それは構いません!ただ…」 「ただ…?」 「俊秀(シュンシュ)同伴でもいいですか?」 いつの間にか、ちやみちゃんの胸に頬を埋め 気持ち良さそうに寝息をたてている 白い子熊の横顔に視線を落とし ちやみちゃんが柔らかく微笑んだ… 「この子…弟さん?」 「いいえ…息子です…」 「「息子?!」」 ってことはシングルマザー? 「俊秀…おとなしい子です…仕事の邪魔はしませんから…」 きっと訳有りなんだろうな… 「それは…無理…」 「ママ…俺がこの子の面倒みるから… なぁ、ちやみちゃん雇ってやってよ?」 ちやみちゃんとこのまま会えなくなるのが嫌で 兎に角俺は、必死に頼んだ! 「そうねぇ…」 「ママ…一生のお願い!!」 ちやみちゃんが子連れでも、バツイチでも、そんなのどうでもヨカッタ! .
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