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一輝は“ナナ”の花束を リビングのテーブルに置いた… 「ナナ。一緒にお風呂入ろっ」 「うんっ!!」 私はお風呂をセットしに行き お茶を入れた。 二人でソファーで お茶を飲んだ… 一輝は私を抱っこする様に 私を膝の上に乗せた。 「ナナの誕生日… もうすぐ終わっちゃうな…」 時計を見ると もうすぐ0時だった… 「ホントだ…少し淋しいな…」 「淋しくないよ。 また誕生日は来る。 来年も再来年も、 5年後も10年後も… ずっと一緒にお祝いしよ。」 一輝は後ろから私を ギュッと抱きしめた… 「そうだね。 次の誕生日が待ってるね… ずっと一緒だもんね。 淋しくない… 楽しみだよ…」 時間は止まらない… 楽しい事も… 悲しい事も… ツラい事も… 時間は止まらず流れていく。 だから人生は… 悲しい事、 ツラい事ばかりじゃない… 勿論、 楽しい事ばかりでもない… だって… 時間は流れているんだから… 私は一輝と二人で手を繋ぎ その流れに身を任そう… 私は振り返り 一輝の首に手を回した。 私達は引き寄せられる様に 唇を重ねた… “私の”一輝の唇が 優しく私の唇にくっついたり 離れたり… 私は一輝のキスが大好きだ… 暇さえあれば ずっとキスをしていたい… 『モウスグオフロガワキマス』 私達はそんな忠告を無視して 色んな所にキスをしていた… 『オフロガワキマシタ…』 「…うっせぇなっ。」 一輝は 給湯器に向かって言った… 可哀想な給湯器… 気の毒な給湯器… 私は笑った… 「姫。オフロガワキマシタ。 お背中流しましょう。」 一輝は給湯器のマネをして 私を抱っこすると 風呂場へ向かった… 洗面所の電気を消し 一輝は服を脱ぐと 私の服を 一枚ずつ脱がしていった。 私は一輝に手を取られ 風呂場に入った。 一輝はシャワーを出して 私の身体を流した… 気持ちイイー。 そして一輝はモコモコの泡で 私の身体を洗ってくれた… 私の身体は 何度も反応してしまった‥‥ その度に一輝は 口の端っこを キュッと上げて微笑んだ… 私の大好きな顔で… モコモコの泡を綺麗に流すと 一輝は私を持ち上げ 湯船につけた。 「姫。大人しく 待ってて下さいね…」 一輝は自分で 髪の毛と身体を洗った… 私は湯船の中から 一輝に見とれていた…
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