第壱訓:日常

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『――』 え……? 『葉月』 誰なの……? 『――の力で……世界を、救って……』  朝、一件の家から目覚まし時計の音が響く。 「んー……」  櫻井葉月は、五月蝿く鳴り響く目覚まし時計を目呆け眼で止めるとベッドから立ち上がった。 「んー朝かぁ」  葉月は目覚まし時計の示す時間を見る。 「あー8時か……起きなきゃー」  葉月は、えーっと……。と言いながら部屋の壁にかけてあるカレンダーを見た。そして葉月の動きが停止する。 「ああぁぁぁぁ! 朝練!」  葉月はカレンダーに付けられている印を見て大声を上げた。 「やばい! また龍斗に叱られる!」  葉月はパジャマを脱ぎ捨て、制服に着替えるとリビングに下りてパンを口に銜え、家を出た。 .
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