封印されたモノ

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その後、俺がジュースを買いに行っている数分の間に昏睡状態に陥ってしまったからだ。 祖父が亡くなり、慌ただしく時間だけが過ぎた。 告別式の前夜、俺は自室の机の上に祖父から預かった箱を置き、じっくりと見つめた。 大きさは20平方センチくらい。 組木細工だと思いこんでいたが、蓋があるわけでもなく、組木と組木の間に隙間があり少し動く事から、それがカラクリ箱だと気が付いた。 元々パズルは苦手だったのと何より祖父の言いつけがあったので、開ける気はなかったが・・・ 祖父との思い出を頭に浮かべながら見つめているうちにその箱を開けなくてはならないような焦りが生まれた。 そして俺はその箱を何かにとり憑かれたように外し始めた。 何本か形の違う組木を外し、開いた空間に他の組木をずらしていく。 思ったより簡単だ。 そして恐らく最後であろう組木を外そうとした時、爪が箱の奥で何かに引っ掛かった。 なんだろう?と思い、ペンライトで爪が引っ掛かった隙間を照らしながら中を覗くと、そこには1枚の紙が張ってある一回り小さい箱があるのが見えた。
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