☆最悪かつ最高なアイツ

6/45

10人が本棚に入れています
本棚に追加
/222ページ
 幼なじみなんて。  マンガやドラマみたいに素敵なものじゃない。  こんなもの“生まれる前からの腐れ縁”に過ぎない。  まぁ、別に亮平は不幸中の幸い、ブサメンなんかじゃないけれどさ。  ひいき目なしにいって“外見だけは”正直レベル高いとは思う。  けど、ね。  顔がよければイイ男だなんていうのは間違い。  ブランドのロゴが入ってればなんでもかんでもいいかというとそういうものじゃないっていうのと一緒。  わたしだって恋はしたい。  でも“恋に恋したい”なんてことはこれっぽっちも思わない。  今どき古風な考え方かもしれないけれど。 『命短し恋せよ乙女』とはいうけれど。  だからこそ、この短い乙女の時間を色濃く過ごしたい。  少なくとも。  乙女の聖域に土足で、遠慮のかけらもなく、半裸に近い姿で入り込もうとするアノ馬鹿は論外だ。
/222ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加