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「お前、抜け出すとか恐ろしい事言うなよ。」
「何だ、前に抜け出した事があるのか?」
そう聞くとハリーは苦い顔で答えた。
「あぁ………一回無断で抜け出したんだが、何故かバレてな。半月の減給だよ。」
ハリーが深い溜め息をついた。
「分かった分かった、隊長には俺から伝えておくよ。安心して行け。」
「本当か?」
俺がそう言うとハリーが希望の眼差しで見てきた。
「本当だ。俺が伝えるから早く着替えて行け。」
「おっさん。……あんた良い奴だな。」
ハリーはそう言って俺の前から去った。
取りあえずローズと約束しているので早くシャワールームへと目指した。
「早く次の店に行くわよ。」
ローズが嬉しそうに言うが俺は憂鬱な気分だった。
「何人のワシントンが飛んだ事やら。」
「買っちゃった物はしょうがないじゃない。」
「じゃあ一つ聞くぞ。」
「何?」
「さっき何買った?」
「パンツ。」
「値段は?」
「800ドル。」
「高いだろ!」
「仕方ないじゃない。ブランド物だし。」
「俺の奴は三枚入りで250ドルだぞ。」
持っている紙袋を見て溜め息をついてしまった
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