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「これか?」
俺はローズに見えるように左手を軽く振った。
「うん。その手袋。」
「昔の傷を隠してるだけだ。」
俺がそう答えるとローズの目線が手袋に集中した。
「見せて。」
「何でだよ。」
「お願い見せて。」
ローズが手袋を外そうとして来る。
「ちょ止めろ。……そもそも見せる理由が無い。」
ローズにそう言うとようやく諦めてくれた。
そして濃いめのコーヒーを飲みながらずっと気になる事があったので聞いた。
「しかしお前こんなに服を買って。全部着るのか?」
「着るわけないじゃん。」
後少しでコーヒーを吹く所だった。
「………じゃあ何で下着や服を買わせた?」
「ストレス解消の為よ。そもそも基地の中じゃスポーツブラだし服も決まってるし。結婚しない限り無理よ。」
「だったらお前の金で買えよ。」
「金はあまり使いたくないのよ。」
「理由は?」
「隊長から聞いてないの?」
「何だ?」
俺がそう聞くとタイミング悪く携帯が鳴った。
見て見ると隊長からだった。
取りあえず電話を受けると開口一番にこう言われた。
「仕事だ。」
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