涙

つかさ「でねーっその犬がすっごく可愛かったんだーっ」

友紀「全く…あんたの動物好きには恐れ入るよ」

携帯の向こう。
やれやれと。部活仲間の大きなため息が聞こえてくる。

つかさ「だって可愛いんだもんっ！犬猫は人生の癒しだよー」

ベッドに寝転がりながら。
可愛い犬猫達を想像して、思わず枕をぎゅっと抱き締めてしまう。
可愛いようっ。

友紀「はいはい……所でさ、つかさ」

つかさ「ん？」

友紀「もうすぐ女の子の祭典、バレンタインだよね？」

つかさ「うん」

友紀「つかさは誰かにあげるのー？」

つかさ「えへへー…ひみつー」

友紀「何そのひみつ。何だよーっつかさもバレンタイン満喫組かぁ……」もう一度携帯の向こうから大きなため息。

つかさ「悪いですねーせんぱいー」

友紀「まったくっ青春してるなこいつー」

つかさ「……えへへっ」

友紀「認めるなっつーの」

もうすぐバレンタイン。

けいごさんと付き合い始めて初めてのバレンタイン。

チョコレートをあげたら、けいごさんどんな表情するんだろ？。
美味しいって言って食べてくれるかな？。
考えただけでにゃけちゃうようっ。

今からすっごく楽しみっ。

友紀「っで、つかさの青春相手はどんな人なんだい？」