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バレンタイン当日。
学校も終わり、急いでけいごさんと待ち合わせをしている場所に向かう。
けいごさんは教師で私は生徒。
他の人に知られてはいけない秘密。
いつもは学校から離れた場所で待ち合わせをしてるんだけど。
今日だけは特別に、学校近くで待ち合わせをした。
ちょっとした私のワガママ。
だって…チョコレートを渡したら、けいごさんがどんな表情をするか早く見てみたいんだもんっ。
すごくどきどきする。
期待で胸が高鳴る。
自然と走る速度が上がった。
視界に、青いスポーツカーが止まっているのが映った。
けいごさんが好きな青色のスポーツカーだ。
その隣に。
つかさ「っ」
けいごさん。
と。
知らない女の子が居た。
さっきまでどきどきしていた胸が、急にちくりと痛んだ。
その女の子が恥ずかしそうにけいごさんにチョコレートを渡してるんだもん。
けいごさん。笑顔で受け取ってるんだもん。
視界が歪む。
あれ?。
何でだろ?。
つかさ「っひっく……」
自然と目から涙が零れていた。
圭吾「……あっ」
けいごさんが私に気付いた。
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