憂鬱な懇談会

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ランドセル背負った我が息子、祥也が嬉しそうに駆け寄ってくる。 「ママ~♪」 祥也は、三年生だが、幼稚園の預かり保育中でいつもは、まとわりついている年長の妹が、いないからか、未だにフレンドリーだ! 「これから、ママ達懇談会だから、廊下で、宿題やっててね!」 「え~、校庭で遊んでてもいい?」 「宿題終わらせたらね!」 「分かった!」 廊下は、昇降口に向かう生徒と、親御さんと、妹、弟と、父親、祖父母と、ごった返している…。 「保護者の皆様、どうぞ中にお入り下さい!」 担任の若い女性の先生が、声をかけると、母親達が、教室に入る…。 「じゃあ、ママ、懇談会だから、後でね!」 「うん!」 祥也が手を振る。 「お子様の席におかけ下さい!」 子どもの席には、二つ折りした白い厚めの画用紙で、男子は青、女子は赤で子どもの名前が書かれていた…。 三年生とはいえ、子どもの机と椅子は、低い…。
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