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子猫は、小さくダンボールの中で丸まっていた。 私が頭を撫でてやると、小さな鳴き声を披露してくれた。 ああ……… 私と同じ匂いがする。 そう思った。 「君も一人なのかい?」 「にゃー」 「私も一人なんだ。」 「にゃー」 「君はその言葉しか言えないのかい?」 「にゃー」 「そうなんだ………」 「にゃー」 「一緒に来るかい?」 「にゃー」 「………行こうか。これで一人じゃないよ。」
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