415人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺…お前に会えて、自分の人生が変わった気がする。初めて会った時は、ちっさくて人形みたいで、でも手乗りタイガーとか言われてて…」
「あんたぶつかってきたよね」
「あぁ…。気付いたら、いつも一緒にいた。ケンカもしたけど、結局はこうやって2人でいる」
そこで一旦区切って、目を閉じて呼吸を整える。
心拍数があがる。緊張で口がカラカラになる。
でも、どうしても言わなくちゃいけない。
竜児は目を開けて、しっかりと言った。
「これからもずっと一緒にいてくれ」
持っていた箱を開け、中身を大河に見せる。
箱の中には、指輪が1つ。
「え?………え!?」
「結婚しよう」
ベタかもしれない。くさいかもしれない。
でも、そんなことは関係ない。高須竜児は、逢坂大河を愛している。
それだけでいいじゃないか。
「ほ、本当に…?私…に…?」
「本当の本当だ。俺には大河しかいない」
「家事できないよ?」
「ああ」
「ドジだよ?」
「ああ」
「手乗りタイガーだよ?」
「知ってる」
「………本当に?」
「本当だ」
しばらく大河はうつむいて、あ~、だの、う~、だの言っていた。
最初のコメントを投稿しよう!