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入学式のその日に出来た友達。
彼女は、なかなかの面食いらしい。
「タマちゃん。生徒会の副会長見た!?」
「へ?」
「もうっ!今、クラス回りに来てたじゃん」
「そう…だねぇ」
興味なかった。
彼という存在に。
その時、私の目に映ったもの。
見頃を少し過ぎた桜の木。
担任のおじいちゃん先生の紅白ネクタイ。
その時、私の耳に届いたもの。
新しい友達の今戸千晶の浮わついた声。
クラスメイトのざわめき声。
会話の中身は、みんな同じ。
「生徒会の副会長」
まぁ、興味なかった。
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