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翌朝、1人で登校中に。
自宅の最寄り駅に、昨日の笑顔を見つけた。
おばあさんの大荷物を持って、階段を昇る介助をしていた。
ふうん、善人なんだ。
電車が来るまで、2人を見ていた。
ペコペコと感謝するおばあさんに、副会長は笑って応えた。
おばあさんと別れて。
…………また、鳥肌。
「……今の俺、カッコよくね?」
自己陶酔に浸る副会長。
その口から、自画自賛の言葉がズラズラ。
その表情は、まさに酔いしれている感じ。
鳥肌、鳥肌、鳥肌……
その場を、離れたかった
「あ、おはよう」
「……………」
副会長は気付いていない。
私の肌が、じんましんと見間違えるほどに鳥肌が立ってることに。
「今の……」
「あ、見られてた?おばあさんが困ってたから、手を貸しただけだよ」
「……それ、ヒーローのつもり?」
「………………あ?」
何か、言葉にしたら、確信に変わった。
「あんたのどこが善人よ。……何ヒーローぶってんの?」
これが、私の対副会長の第一印象。
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