その男、『正義馬鹿』。

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  九「うぉぉぉおおぉおおお!!!!」 俺は、走っていた。 理由は凄く、凄く簡単。 今まで生きてきた人生で初めて今日、 寝坊をした。 昨日、中学時代のとある友達と深夜遅くまで電話で語らっていたからだ。 アイツは幸いにも同じ高校なので、もし今年同じクラスになったならまず、まずその顔にローリングソバットをお見舞いしてやりたい。それぐらい仲の良い友達である。 全体的に濃い茶色に染まった、モミアゲだけヤケに長い髪をはためかせて、俺はひたすらに走る。 俺の名前は、九条マコト。 今年4月で、私立栖舞入倶(スマイリング)学園高等部2年になったれっきとした高校生だ。 ただちょっと普通と違う事といえば、 俺は中学時代、相当の不良(ワル)だった。 いや、悪い意味では無い。 俺は……… 何故か脳内説明口調で頑張っていた俺が、ちょうど学園の近くまで来た時、 思わぬ光景が目に飛び込んできた。 一瞬で思考が止まる… 猫が、…トラックの前に…!!!
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