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髪を切ったくらいで忘れられる想いじゃない。 髪を切る度に思い出すだろう。 両目から溢れ出す雫は告げられなかった想いそのもの。 「あたしは貴方が好きです」 言葉にすると、風がふわりと舞った。 軽くなった髪をおさえ、涙混じりの泣き笑いの顔で見上げた空には、クチバシの白い鳥が一羽翔んでいた。 ―終―
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