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黄色のかっぱを来てて
くつは青の長靴。
男の子の前にしゃがんで
顔を覗き込むと無表情で
今にも泣きそうだった
涼「どうしたの?
ぱぱとままは?」
ゆっくりと首を横にふる
涼「なんでここにいるの?
ひとりで来たの?」
なにも喋らない
ただ首を横にふるだけ
涼「風邪ひいちゃうから
おにいちゃん家
おいで?おにいちゃん
悪いひとじゃないから」
こくんとゆっくり頷く
涼「おいで」
手を広げれば
大人しく抱きついてくる
涼「つめた‥っ」
きっと長い時間
外にいたのだろう
男の子を抱えて
自分のマンションまで走った
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