第二眠

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「艦長!艦長!データ集めて参りました!」 「うむ、良くやった。 どれどれ……」 私は部下の持ってきた書類に目を通す。 そこには卵や牛乳、そして青果や肉類などのデータが写真つきで載っていた。 あれ?これって書類ってかチラシじゃね? 「鈴木君、これなんのデータ集めてんの? なんか計画に関係なくね?」 「ありますよー。だって見て下さいよこの洗剤、安いとこと高いところじゃ百円以上も差額があるんすよ」 「うん。やっぱ関係ないよね。てかなんで君は男のくせにそんなに主婦的視線なの?」 「この艦の維持費だってバカにならないんすよ。節約こそがこの計画を成功させる為に必要なんです!」 なんか力説しちゃってるけどもこの子。 それはあれじゃね? 調達員たちに任せりゃ済む話じゃね? 「艦長、奴らのサンプルを集めて参りました」 「おお、ご苦労」 「まったく鈴木は何を考えてるんでしょうかね。奴の降格も考えた方がいいんじゃないでしょうか?」 そういうお前は、なんで化粧品のサンプル集めてくるんだよ。 どっちかっつーと降格するのはお前だバカ。
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