第一章 出会い

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私と旭は、住む場所を同じにして大学へ入学した。 私ーー宵は、葦原大学の理学部に通っている。 双子の姉、旭は同大の工学部だ。 2人とも同じ大学に入れて、つくづくラッキーだったと思う。 私達は一卵性双生児だが、性格は全く違った。 性格の違いから、顔つきも違うらしく、見分けるのは比較的簡単らしい。 旭は華やかで社交的。 私はずっと、そんな旭の影に隠れて過ごしてきた。 引っ込み思案で内向的な宵。 名前の通りの姉妹だと死んだ母は心配そうに言っていた。
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