真道実

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――― 突然頬に風を感じ、我に返ると、俺は星空を見上げて突っ立っていた。 いきなり視界が変わったのでふらふらしている。 「早く来い……」 自然と口に出していた。 俺の中から焦りのような渇望がわき上がってくる。 ただひたすらに会いたかった。 どうしてこんなにも「何か」を求めているのか、自分でもわからなかったし、考えもしなかった。 ただ、変だとは思わなかった。 「何か」を求めるのは当たり前のことのような、そんな圧倒的な感情の陰に理性は身を潜めていた。 視界が変わる。上空。 〈早く……〉 また変わる。地上。 「早く……」 もうはっきりと見える。ここを、いや、俺を目指してまっすぐ飛来してくる光……流れ星が。 視界が変わる。まるでフラッシュ映像のようだ。
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