襲来

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「何なんだよこいつら……」 俺も目を見開いた。 みたこともないような姿をした奴らが教室の前のドアからなだれ込んできたからだ。 大きさは百八十センチくらい。体のつくりや体型も人間そのものだ。 だが、明らかな違いがいくつかある。 まず、顔がない。まさにのっぺらぼうだ。 鼻筋や眼窩のようなでこぼこはなく、鍋の底のようにつるっとしている。 その肌の色は水色。 そして顔以外のやせ細った全身を覆っているのはまっ黒な包帯。 どこにも結び目はなく、足の指先から頭のてっぺんまでぐるぐる巻きだ。 その様はまるっきりミイラ。のっぺらぼうの黒いミイラだ。 顔や、包帯の隙間からわずかに見える肌は顔と同じく薄い水色。 明らかに人間の体色ではない。 数は、五、六体……いやもっといたかもしれないが、今の俺にはそんな余裕はなかった。
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