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なぜならそいつらは教室に入ると一瞬動きを止めたが、すぐに近くにいた生徒から襲い始めたからだ。
シンプルに、ぶん殴って。
「なっ……!」
一発殴られただけなのに殴られた生徒は倒れて動かなくなる。
「なんだこれ?」
先生もやられてしまった。躊躇が一切ない。
「なんだこれ!?」
頭がしびれているみたいだ。
なにも考えられない。
再び溢れるように悲鳴が満ち始めた教室。
生徒たちは後ろにある出入り口に殺到する。
「なんなんだよこれっ!?」
俺も耐えきれなくなり、他の生徒たちと同じようにパニック状態で走り出した。
死ぬ! 殺される!!
新田さんや語達が大丈夫かなんてこれっぽっちも考えていなかった。
「う、うわーー!」
訳わかんないけど、とにかく死にたくない。ただそれだけ。机にぶつかりながら出口を目指した。
死にたくない死にたくない死にたくない!!
先頭の生徒が戸の取っ手に手をかけたのが見えた。
開いた……助かるかも……。
しかしそこには俺達の『終わり』が待っていた。
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