襲来

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一瞬、背中と首筋に風を感じた。 ガッシャーン! 俺の体は窓ガラスを突き破り、四階建ての校舎の最上階である教室の外にのどを掴まれたまま宙ぶらりんになっていた。 その衝撃で、わずかに残っていた意識がほとんど刈り取られた。 誰かが悲鳴を上げたのがぼんやり聞こえた。 割れたガラスでできたおびただしい数の傷から血が出ているが、ほとんど何も感じなくなっていた。 『調子に乗りすぎだって……言ったよなぁ!!』 あぁ、こいつぶち切れてら。 死んだな、俺。 「止めてぇーー!!」 今まで聞いたこともない悲痛な叫び声を聞いて、俺は少し後悔した。 口には出せないから、心のなかで好きだったその人に向けて言った。 (守ってあげられなくて……ごめん……) のどを掴んでいた力が消え、俺は近づいてくる地面をみないように、目を閉じた。               .
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