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「泣かないで泉。 …  泉!!高校生活いっぱい!いっぱい楽しもうね!!」 カケルの言葉で気付いた……俺はみっともなくまた泣いていた でもそれよりカケルの言葉が嬉しかった。 何も言えず頷く俺をガバッと抱き締め泣き虫だなー!!本当に可愛い!!と大声でカケルが言うもんだからクラスは静まり返り俺達は注目の的。 カケルに抱き締められていることが恥ずかしくて………それにましてクラスの注目に的になっていることが なお恥ずかしくてカケルの小さな肩口に顔を埋めた。 そして またもや カーワイイィーとギュウギュウ抱き締める腕に力を込めたカケルに俺は小さく呻き声をあげた 「おい……カケル……放せ… 死ぬ。」 ん?誰だろ?もがき苦しむ中 救いの声が 誰でもいいからカケルを放してー ベリッと効果音がつく勢いで俺からカケルを放してくれた人を一呼吸おいて見上げた。 「何すんの?!可愛い可愛い泉が泣いてたから僕が優しく慰めてのにー!! 何も知らない銀河は黙っててよー!!」 そんなカケルの言葉なんて聞こえないくらい俺は頭が真っ白になり声の主を凝視した…… 鬼塚 銀河 (おにづか ぎんが) 俺はこの人をずっとずっと忘れたことなんてなかった ………。
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