1人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
「私の話を聞いてください!!!」
(なんだ意外と元気だな。助かったぜ…)
「あぁ聞いてやる。なんだ?」
「私のお願いを聞いてください!」
「聞くだけだぞ。」
「うぐぅ…」
「おいおい……分かったよ。
可能な限りならな。」
「本当!?」
「あぁ…」
(変なことを言われなきゃいいけどな…)
「私のこと西園寺って呼ばないで。」
「はぁ?じゃあなんて呼ぶんだよ?」
「有紀!」
「有紀ぃ?まぁそれぐらいならいいけど。」
「やったぁ!!」
(くだらないお願いでよかったぜ…)
「おいっ杉谷と西園寺!
お前たち仲が良さそうだな(笑)
よしっ!決めたぞ!
杉谷、西園寺のために学校を案内してやれ!
これで朝礼は終了だ。
みんな一時間目の準備しとけよ~」
(ありえん…)
「勇~。学校の案内よろしくね!」
「…」
「勇?」
(絶対に面倒なことになるわ…)
「ん?おいっ有紀!」
「なあに?勇?」
「何勝手に俺のこと勇って呼んでるんだよ?」
「だって勇が私のこと勇って呼んでくれてるのに
私だけ杉谷くんじゃおかしいでしょ?」
「いや別に。」
「う~…」
また有紀は泣きそうになる。
「もう…わかったよ。
好きに呼んでいいから。」「さすが勇!ものわかりがいいんだから!!」
(なんか調子狂うなぁ…)
「はいはい。
あっ学校の案内は放課後でいいか?」
「勇の好きな時間でいいよ!」
「じゃあ一生案内しなくていいな(笑)」
「!!」
「冗談だよ(笑)」
「もうっ!ビックリするじゃん!!」
「ビックリしてろ(笑)」
「むむぅ」
「ははっ(笑)有紀は面白いな(笑)」
「えっ?それって誉めてるの?」
「どっちかというとバカにしてる(笑)」
「!!」
「冗談冗談(笑)
誉めてるんだよ(笑)」
「ならいいけど。」
勇の言葉に有紀は嬉しそうだ。
「えへへ(照)」
「にやけてんじゃないよ。」
「だってぇ、へへへ(照)」
「変なの。」
勇と有紀が話しているとチャイムがなった。
どうやら一時間目が始まったらしい。
最初のコメントを投稿しよう!