エルフ「たすけて…誰か…」

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   「おい! そっち見つけたか!?」    …ガサッ ザッ ザザッ   エルフ「──ひっ」ビクッ   エルフ「や…もう……っ」    ガサッ ガサガサッ   エルフ「…っはぁ、はっ……」タタタッ   エルフ「はっ……も…走れ……ぃ…」ガクッ         「…ルフ……まだ…」   エルフ「…う……ん?」   エルフ「…コレは、いったい…」   「おー、起きたかー?」   エルフ「っ!? 人間!!」ササッ   「そう身構えるな…って言うほうが無理か、仕方ないよな。俺、人間だし。  でもちょっと切ない」         「足、ボロボロだったぞ? 今は無理しないで寝な?  寝る子は育つってさ」   エルフ「黙れ! 人間の指図は受けない!」   「それだけ元気があるならすぐ治るかな。今、薬持ってくるから」    ガチャン バタン   エルフ「…行ったか? 早く逃げな……っ!?」ズキッ   エルフ「が、あっ…! う、ぐっ…っ!」ズキンズキン         「包帯巻いて、はい終わり。安静にな? ていうかさっき寝てなって言ったのにー…」   エルフ「うるさい! くそっ、人間なんかに触られるなんて……」   「しばらくしたら、また来るよ。そしたらご飯にしよう」   エルフ「来なくていい! 私に近寄るな!」   「はいはい。それじゃ、またね」    ガチャン バタン         エルフ「うぅ……!」   『おぉ? なんだ、まだいるじゃねぇか』   『へっへ…イッテェ! こいつ……!』   『逃がすな! 金の成り続ける樹だ!』   『探せ! 絶対に見つけろ!』    探せ…逃がすな、見つけろ探せ探せ見つけ逃がすな探せミツケロニガスナニガスサガセ──   エルフ「うあぁぁぁ!」ガバッ         「どうした!? 何があった!?」   エルフ「くるな…くるな来るな来るなァ!!」   「と、とりあえずそのナイフ置いて、ね?」   エルフ「捕まるくらいなら…売られるくらいなら殺してやる! お前らなんか!」スッ   「oh…ヒステリック…」         「ここは一度、退散しようかな。頃合いを見計らってまた来るよ」   エルフ「絶対に、殺してやる…! 殺し、て…っ……ぁ…」フラ フラ   「おぉっとキャッチ!」ガシッ   エルフ「はな……さ…るな…!」ブンッ    ドスッ   「うぐっ…!」  
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