手軽にSSのようです

エルフ「たすけて…誰か…」

　
「あいたた…（手、貫通してるや…）」ｼﾞﾜｧ

エルフ「あっ、…ぃ…や、ちが…殺し、て…あの…っ」

「大丈夫、大丈夫。今、ここに怖い人間は居ないよ。落ち着いて、ね？」ｷﾞｭｳ ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

エルフ「ふあ…」

「よしよし、怖かったね。辛いし、痛かったんだよね？　ゆっくりお休み」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

エルフ「うっ…うぅ」ｸﾞｽｯ

エルフ「うあぁぁぁぁん！！」

「…泣き疲れて寝たか」

「そりゃそうか、まだ子どもみたいだし。あれ？　エルフって長命なんだっけ？」

「ま、いいや。食事の用意を……おぉ？」ｸﾞｲｰ

エルフ「んー…」ｼｯｶ

「…ぐぬぬ、離さない」ｸﾞｸﾞｸﾞ

エルフ「んー、んっ…！」ﾎｰﾙﾄﾞ

「…はぁ、しょうがないなぁ」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

『おかーさん！』

『あらあら、甘えん坊ねぇ』

『ただいま。いい子にしてたかー？』

　…………

エルフ「おか…さ…おと…」

エルフ「……？」

「…zzZ」ｸﾞｰｽｶ

エルフ「んなっ！？」ﾋﾞｸｯ

「…流石に、何か言うことはあるよね？」ﾋﾘﾋﾘ

エルフ「ご、ごめんなさい…」

「ん…じゃ、夕飯にしようね。はい、つかまって」

エルフ「に、人間なんかに触らせ…」

「おんぶにする？　それとも抱っこしようか？」ﾆｺﾆｺ

エルフ「ひ、引っ張らないで…ね？」

「はい、どうぞ。ゆっくり食べるんだよ？」ｺﾄ ｺﾄ

エルフ「…毒、とか…」

「だったら君を見つけた時点で仕留めてるよ。いらないなら片付けるよ？」

エルフ「い、いただきますっ！」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

「焦らないで、ね？　つっかえるよ？」

エルフ「──っ！！」

「あぁ、言わんこっちゃない…」

「さて、この地図を見てほしい。ここが僕の家で、ここが君を拾った大体の場所」

「で、聞くんだけど、どうしてあんな所で倒れてたの？　いや、予想はつくけど」

エルフ「……追われてた。人間に…」

エルフ「朝も、昼も、夜も…ずっと…」

「うわぁ……大変だったんだね…」

エルフ「う…ぁ、」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

「あぁ、うん。また思い出させちゃったね。ごめん」

エルフ「だ、だい…だいじょ…う、ぶ…」ﾋﾞｸﾋﾞｸ