学園へ

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─始まりは一通の手紙だった─ それはいつものように森に行き、帰ってきた時のこと。 …その前に家族の話をしましょうか。 私の両親は五年前ぐらいに 亡くなったの。 …ちょっとした事件で。 それ以来、私の家族は妹のルビアと 幼なじみのジュリアの二人。 ルビアは人見知りの子だった。 事件後、私以外から 離れようとしなかった。 けれど、それも成長と共に 緩和されているし、 とても頼りがいのある子になっている。 そしてジュリアは… 男の人を毛嫌いしてるみたい。 だから服装も男の人のを着て 女と思われないようにしていた。 それと私、クリス。 この三人でいつも 家の後ろにある森に行くのが 習慣となっていた。 住んでいるところは 栄えてはいないけれど 古くからある街並はとても素敵で 自然と溶け合っているような、 …例えるならそんな感じかしら。 周りに人間はあまりいなかった。 あ、でもジュリアは人間。 私とルビアは 悪魔と人間のハーフ。 父が悪魔で、母が人間。
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