透明。

初恋と呼べない初恋。

私は幼稚園の頃からこうだった。
自分で言うのもあれだが、昔の私は可愛かったらしい。
今はこんなになってしまったが。

私の教室には他のクラスの男の子が遊びに来て、「お友達になろう」と言ってくる。
小さい子がよく言う事で「お嫁さんになって」と言われたりもしていたらしい。
男の子同士で取り合いにもなっていたらしい。

でも私にその記憶はない。
ただ、一人で遊んでいた感じがする。

本当は皆と同じように先生と遊びたかった。
この頃から消極的な自分。それを言えない。
先生の膝の上に座って甘えるなんて以ての外だった。

この時から私は女の子に嫌われていた。
それでもCさんとは仲が良かった。
女の子から人気のCさん。
私はその中に入れてもらおうと必死だった。