告知

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カイムとリトルファミリアは城の中を歩いていた。コツコツという足音が大理石か何かで作られた床に響く。照明はロウソクだけであまり明るくない。 歩きながら聞いた所、この場所は本当に地獄らしい。とは言ってもカイムは死んだ訳では無いらしいが。リトルファミリアにも詳しい事は分からないらしいから、あのルシファーって奴に聞くしかないだろう。 幾つかの部屋を通りすぎると突き当たりの大きな扉の前に着いた。 「ここに我らの王がいらっしゃる!俺は戻るからな!頑張れよ!」 相変わらずの甲高い声で言うと、リトルファミリアは来た道を戻ってしまった。 カイムは一度だけ深呼吸をすると、扉を二回叩いた。すると、何の前触れも無く扉が開く。 「入りなさい」 ルシファーの声に従いカイムが中に入ると、扉がまたもやなんの前触れも無く一人でに閉まる。 広い部屋の奥には七つの王座があった。それぞれに1人ずつ座っている。ルシファーは真ん中に座っている。 「不意に呼び出して済まない」 「どんな用件ですか?」 臆する事なく言うカイムに七人の悪魔は感心する様な動きを見せた。 「お前に頼みたい事があってな」
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