夕暮れの記憶

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『ただいま』 部屋はしんとしていた 西日の差し込む部屋がいつもより明るいのは 家具がなくなっていたからだった すぐには理解できなかった ふらふらと部屋を歩く なかった なにも 置き手紙もなく 彼の彼は 消えてしまった 『ヤス…』 か細く言うと アキヤは立ち尽くした 暖かいはずの西日の朱色は 温度を失った
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