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そうして私は祟りの森の近くの名も無き森にヤクザベアーを探しに来ていた
お目当てのそれは思わぬ形で遭遇することとなった
ヤクザベアーがうつ伏せにぶっ倒れて息を引き取っていたのだ
「っ…なっ!!」
決して「ツナ」と叫んだ訳じゃない、まして「ツナ」好きでもない
そう、私はその光景に驚きを隠せなかった、ヤクザベアーが自然死することはあまり…いや、絶対にないからだ
何故ならヤクザベアーは自分の死期を悟ると若いヤクザベアーに戦いを挑み負けて死んでいくという習性があるのだ
それなのに…と思いつつ、私は証拠品の爪を剥ぐためにヤクザベアーの腹の横当たりにしゃがんだ
自分で倒した訳じゃないが、わざわざ別の個体を探して倒すのも手間がかかってしまう
「なーーーーー!!」
私はさらに驚いてしまった、なぜならヤクザベアーの横っ腹に殴られて人為的につけられたであろう不自然な窪みを見つけたからだ
はっきり言おう、外傷がこれだけ、もとい攻撃方法が多分素手ではヤクザベアーは絶対的に倒すことは出来ない
なのに、この状況なのだ…流石に私も頭が追い付かなくなってきた…
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