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赤い刺繍をあしらった絨毯が敷いてある廊下に出ると、それは左右に延びていた。
「なんとなく右行こう…あー、ダンボールがあったらなぁ…」
某蛇の潜入には俺の中では欠かせないものだ。
〔出来るぞい?〕
「…だからハリュー、心を読んでいきなり呼びかけるのは止めてくれ…心臓に悪い…」
〔悪かったの…ところでじゃ、ダンボールの件、魔法で創ればよいではないのか?〕
「いや、出来ないよ。魔力とかなさそうだし。」
前にミキが魔力は暖かいって言ってたけど、ハリューを発動させた時には何も感じなかったからな。
〔そうじゃのぅ…もう使えるはずなんじゃが…〕
「そう簡単には使えないんじゃないか?」
〔いや、龍慈は使えるのじゃ。少し待っておれ!〕
「まぁ、足は止めないけどな。」
ハリューと話しながら廊下を進んでいたが、部屋数が半端ないことが分かった。
「あれ、ここの扉…さっきまで見てたのよりデカいな。」
まぁ、とりあえず開けてみるか。
龍慈は扉の柄に手をかけ、押した。
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