11人が本棚に入れています
本棚に追加
今年の鶴岡も厳しい冬が続いている。藩の下級武士である佐藤庄之助(24才)は約40石の家に住んでいた。彼の祖父、父ともに代々侍で藩きっての剣の使い手であった。また庄之助自信も剣の才能にたけ、藩の剣術指南役を努めていた。彼の日課は仕事にいく前まず朝起きてから素振りを千本する。そして道場から帰ってからもまた素振り。彼は剣の修行に明け暮れる毎日を送っていた。昨年江戸の北辰一刀流で免許階伝を得た彼は藩にとって喉から手が出る程の逸材である。
最初のコメントを投稿しよう!