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日だまりの図書室。
ゆっくりした時間。
カウンターから見える、窓際の席。
そこで、本を枕にして寝息を立てる彼。
あぁ、あの本は枕にするより読んだほうが面白いのに…なんて思いながらも、それを伝えられない私。
あの日の思い出だとか、私の気持ちとか、彼の寝顔だとか。日なたのキラキラした景色、春風のにおい、ブラスバンドが奏でる音、静かな空間。
全部、ぜんぶをいっしょくたにして。卒業アルバムを入れた宝箱に、しまってしまおう。いつかふと思い出したくなったときに、色褪せたりしないように。一つでも、なくしたりしないように。
「 ヒナタとヒナコ。 」
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