王子と蛙の騒がしい日々

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「なぁ 蛙ー」 ベルの声掛けにもスルーで返すフラン 「カッチーン…無視すんなよ蛙!!」 するとフランはその場から立ち上がり… 「ミーは蛙って名前じゃありませーん。人の名前も覚えれないんですかー?」 とベルに毒づく… これが毎日の騒ぎの始まりだ 「相変わらず生意気過ぎ、もうちょっとは素直になれよ」 「失礼しちゃいますー、アンタには言われたくありませんよー」 と毎日こんな会話だ… 他のヴァリアー幹部は呆れて止めようともしない 「うっわー…マジ生意気、殺したくなるんだけど」 フランの可愛げのない言動に少しイライラしてナイフを取り出してフランと殺し合いを始める準備をして立ち上がってチシャ猫のような笑いを浮かべフランを見下ろしているが… 「殺る気なんですかー?殺し合いにしか脳がないなんて本当に可哀想な堕王子ですー」 と、やはり毒づいて その瞬間、フランの蛙帽子に銀色のナイフが刺さり 「それ以上言ってみ?…蛙、針千本だかんな?」 ベルの殉情じゃない殺気に少しビクつくフランは内心「少し…言い過ぎましたかねー」と思っているがその気持ちに気づいているベルは優しく声掛け 「わかったんなら素直になれよ、フラン」 フランは久し振りに自分自身の名前を呼ばれたのが嬉しかったのかエメラルドグリーンの瞳からは真珠のような涙が溢れ出し 「先輩ッ……やっとミーの名前ッ…」泣いているせいかしっかりと話すことは出来ないが名前を呼ばれた事による嬉しさは涙が出るほどでその気持ちがわかっているベルは 「んな事で泣くなし…フランが素直になれば言ってやるぜ?」
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