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「じゃあ次はあたしたちだね」
「え?」
何が、とたずねる間もなく、真奈と紗耶香は同じように紙袋を持ってトイレに向かった。
「・・・・・」
あたしは首を捻りつつ椅子に座る。
先ほどまでは感じなかった視線を感じる。
この制服のせいか。
しかし何で真奈はこんな制服を持っていたんだ?
まるで最初から着替えて行くつもりだったみたいな・・・
そこまで思ってあたしは、はっと気付く。
・・・・・もしかしてハメられた?!
最初から真奈はあたしを白金高の文化祭に連れて行くつもりだったんじゃ。
あいつならやりかねん。
「お待たせ~」
真奈と紗耶香が同じように白金高の制服を着て戻ってきた。
「真奈、何でこんな制服持ってたの?」
あたしの質問に真奈は、
「ナイショ」
と言って笑った。
「さ、行こう! 時間ないからね」
真奈はそう言うと、あたしの腕を引っ張った。
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