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「あ、すみません」
あたしは礼を言うと、塀の上に昇り塀に座った。
「どういたしまして」
礼を言った人物を見てあたしは驚いた。
白金高の制服を着た少年だったからだ。
「ぎゃあッ!! あの、これは、えっと、別に不法侵入しようとしてるわけでは」
少年はふっと笑う。
ちょっとクールな感じに不釣り合いな笑い。
それにしても芸能人みたいに格好いい。
こんな男子初めて見たぞ。
「とにかく内密の方向で―――――ぇぇぇッ!!」
あたしはバランスを崩して、塀の向こうに落ちていった。
バシャーンッ!
派手な水音とともに、あたしは池に落ちる。
「ぶはっ」
あたしは夢中でもがいて水面に顔を出した。
何で池があるんだ?!
金持ち高なんて嫌いだぁっ。
あたしはやっとのことで池から脱出すると、その場にへたり込んだ。
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