577人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしは訳もわからず、校舎の中に連れて行かれる。
「これに着替えて」
少年はロッカーからジャージを取り出すと、あたしに渡してくれた。
「あ、ありがとう」
あたしがジャージを受け取ると、
「外に出てるから、着替えが終わったら呼んで」
少年はそう言って部屋を出て行った。
あたしは着替えながら部屋を見回す。
すごいオシャレな部屋。
学校の中っていうより、ブランドショップみたい。
白を基調としているものの、スタイリッシュな椅子と机にソファーまである。
カーテンは木目のブラインドで、隙間から僅かに光が差し込んで来る。
あたしは着替えを終えると、扉を開けた。
「終わった?」
少年は天使のように笑う。
うわっ。やっぱかわいいっ。
「制服は後で乾かしておいてあげるから。来て」
「え?」
少年に手を引っ張られ、あたしは戸惑いながらついていく。
最初のコメントを投稿しよう!