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「いやいや、それどころじゃないっしょ」
「武田ってイケメンだよね。見舞いにも来てたでしょ? なのに何で恋愛に発展しないかなあ」
「恋愛?! あたしあいつがおもらししてた頃から知ってるんだよ? おもらし野郎はやだ」
「上杉君は? 一緒にサッカーやってたじゃん。仲いいよね」
「はあ? あいつあたしよりサッカー下手なんだよ」
あたしは笑いながらぶんぶんと手を振る。
「要は男にまるで興味がないってことだね」
「そうみたいだね」
「今のあたしは男より卒業!」
「これは問題だよね」
「うん問題アリ」
真奈と紗耶香はあたしの言葉を無視して何やらぼそぼそと話始める。
「密談か、コラ」
あたしは二人をぎろりと睨んだ。
が、二人は密談をやめない。
あたしは恨めしげに紅茶をすする。
コーヒーが売り物でもあたしはコーヒーが飲めないのだ。
と、真奈があたしに向かって言った。
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