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いきなりの話に少なからず動揺しているゲリラに、覇屡は上目遣いで聞いてきた。ゲリラが頼まれると断れないタイプとしっての作戦だった。
「……分かったよ」
ゲリラは覇屡の目線に耐え切れず、仕方なく降参した。
「で、あとの四人は?」
ゲリラは仕方ないな、と割り切って覇屡にその小隊とやらの他のメンバーの事について訪ねた。
「うん、この人達はどうかな?」
覇屡は用意周到なことに、もう候補を決めていたらしく、ずっと手にしていた四枚の紙をゲリラに見せた。
――この城の現警備隊長を務めるアル・ラーサ。
――北の巫女キラ・タカヨ。
――昔、ここの王宮魔導師だった者の弟子、もっさもっさ。
――南の巫女ユカリーノ。
この4人が覇屡の選んだ他のメンバーだった。
どの人物もゲリラも名を知る凄い人物だが、小隊入りを快く引き受けてくれそうにはない人物だった。
どの人物もゲリラの知る限りでは、それぞれ自分のやらなければならない事で精一杯のはずだからだ。
「どう? 悪くない選択でしょ?」
「まぁそうだが……小隊に入るか?」
ゲリラは覇屡に、自分の考えを説明した。だが、覇屡は少し考えて言った。
「大丈夫だよ」
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