序章 覇屡王国

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その光景を、物陰に隠れながらゲリラは見ていた。 「これでめでたく覇屡も国王って訳だ」 ゲリラは嬉しいような悲しいような複雑な気分だった。 今までのように親友としている事が出来ないと思うと悲しいし、国王になって覇屡が自立した事を思うと喜ばしいことだし……。 「ま、別に今まで通りに接してくれていいって覇屡も言ってたしな……」 ゲリラは微笑んだ。――――そして、真剣な表情になった。 「……けど、けじめはしっかりしねぇとな」 ゲリラは覇屡の方に体を向け、片膝を地面につけた。 覇屡での忠誠を誓う時の姿だ。 「俺も誓うよ。俺は一生あなたに仕え生きていくとな」 星歴1016年 覇屡王国第21代目国王 新誕
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