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「「ありがとう」」
四人の笑顔に暁と刹那もつられて笑った。
「お兄ちゃん!!」
「おわっ!」
不意に抱きつかれ、視線を下げ、暁は微笑んだ。
「久しぶり、舞花ちゃん」
「うん!」
別れの時と重なるようなシチュエーションだが、今の舞花は満面の笑みを浮かべていた。
「お久しぶりです。沙羅乃君」
「はい。ミカさんもお元気そうで」
ミカと舞花、離れ離れになっていた親子を暁達が協力し、再び一緒に住めるようになった。
「お兄ちゃんもお姉ちゃんも幸せそうで嬉しい!!ずっとずっと、幸せで居てね!」
「ああ」
「はい!」
暁と刹那は優しく笑って舞花の頭を撫でた。
「私からも、末永くお幸せに」
「「はい!」」
笑った二人の耳にカシャッとシャッター音が届いた。
「うん!良い笑顔よ、二人共」
「雪村さん!」
カメラを構えていたのはカメラマンである楓だった。
「やっぱり結婚式っていいわよね。綺麗な絵が撮れるから」
「後で見せてください」
「ええ。勿論。結婚祝いに二人がよく撮れた写真大量に送りつけてあげるから覚悟しといて。ああ、何なら子供が生まれた時も呼んでくれていいわよ。しっかり撮ってあげるから」
楓はそう言ってウィンクした。
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