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「愛希。俺将来安定しない仕事に就くつもりでいる」
「知ってる。歌手でしょ」
「お見通しか」
蓮はポリポリと頭を掻きながら苦笑する。
「私は美容師になるつもり。美容師は働きながら勉強も出来るから。結婚は早めでもいいわよ」
蓮は黙ったまま愛希の手を握った。
「俺、頼りになる彼女もてて良かった」
「あんたも早く、頼りになる男になってよね」
「うん。絶対なる」
二人は小さく笑い合った。
三人の様子を見ていた麗獅が口を開く。
「僕たちは親同士の承諾もありますし、同棲もしてますからほとんど結婚してるようなものなんですよね」
「でもやっぱり結婚式は憧れます!ウェディングドレスは女性の夢ですから」
嬉しそうに笑う沙羅の頭を麗獅が優しく撫でた。
「君が望むなら最高の結婚式にしてみせますよ」
「私は…今日の二人みたいな皆も自分達も幸せな結婚式がいいです!」
無邪気な恋人の笑顔に麗獅は押し黙った。
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