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これだけ皆が幸せな結婚式なのは、暁という素晴らしい存在があったからこそで、腹黒大魔神などの異名を持つ自分がこんな幸せな式に出来るかと問われれば… 自信はない。 「…善処します」 「楽しみです!」 自分の苦労など想像もせず、笑っている将来の伴侶に、麗獅も笑みを返すしかなかった。 「ねぇ、あゆちゃん」 「気安く呼ばないでください。倉葵先輩」 「ラブラブカップル達が結婚の話してる最中に悪いんだけどさぁ…」 「何です?ハッキリ言ってください」 歩が焦れったいとばかりに促せば、砕は今まで見たこともないほど真剣な表情で歩に言った。 「俺と付き合って」 「…は?」 「あ、『何処へ?』とかっていうギャグ求めてる訳じゃないからね「分かってます!」 歩は耳まで真っ赤にしたまま口を開く。 「な、何でこのタイミングで…私なんか…」 「幸せになりたいって思ったから。それから…」 砕は歩の前髪をめくって笑った。 「初めて可愛いと思う子に、出会えたから」
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